寺田一清先生は、2021年3月31日未明、倉敷市の施設にて旅立たれました。
「是非『自伝』を書いてください」と何度もお願いしたが、常に謙譲の言葉を述べられ、お書きになられなかった。
自伝ではないが「株式会社夢ふぉと」の企画・編集による『志は師によって立つ』(2008年、A4判20頁)が作成されている。この書には先生の略伝、先生への感謝の言葉(14名)、上甲晃先生のメッセージ、講演録、出版図書、先生よりお礼の言葉が載る。なお講演録は弊社(当時)刊行物『季刊イズミヤ総研』より転載。協力できて望外の幸せだ。
先生との出会いと学び、今も生きる心魂
上記『志は師によって立つ』に掲載された私の文章は次の通り。「先生との出合いは、ライフワークとする石田梅岩師について、先生がご著書を発刊されたと聞いたことがきっかけ。以来、岸城読書会、天分塾、法隆寺読書会、参究会等で教えを請うている。梅岩師の道を石門心学として広めた弟子が手島堵庵。現代における梅岩師は森先生、堵庵は寺田先生だ。私の至福は先生に直接指導を賜れることだ。」
寺田先生と面授のご縁を得て二十三年。そのご厚恩は語り尽くせない。なお『新契縁録』(2018年刊)には、先生の略伝4頁と主要著作・編著118冊を掲載した。『森信三続全集』『一日一語』『修身教授録』等、正に巨星の生涯であった。
2018年に倉敷転居後、訪問した私たちに色紙を書いてくださった。「これの地で命終わるも悔いはなし 海広くして瀬戸の大橋」。先生の心魂は今も私たちの中で生き続けている。
【写真は2001年に頂いた書】
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