3月25日に「大和梅岩力講座」第3期の最終講座を行ないました。
この講座の1年目が「近鉄文化サロン」で「『石田先生事蹟』を読む」、2年目が「エートスステーション」にて「エートス梅岩力講座」「『斉家論』を読む」、3年目の今年度が「大和梅岩力講座」として『都鄙問答』を読んできました。会場は大阪市中央公会堂に落ち着きました。講座要旨は以下の通りです。
①梅岩精神=日本人の心のふるさとを訪ねる⇒徳力を高める
②商人力=顧客満足、敬業精神、勤勉、倹約⇒永続的に栄える
③知心=古典に学び、安心立命の境地を得る⇒不動心
(注)「梅岩力」とは、梅岩先生の言動に接し自分の力を引き出すこと。「梅岩四書」は自身の能力を高める触媒です。
私から、第4期の構想を話しました。「4月からの第4期も、皆さんと共に学び、本講座により、徳力、永続力、不動心を磨きたいと念じている。『都鄙問答』の続きを輪読していく。併せて石門心学の光被を浴びたい。今年は梅岩先生開講290年の節目の年。各自の新たな取組みの一歩を、踏み出したい。私は石門心学連絡協議会(仮称)を立ち上げたい。また、かねてより温めていた「松柏舎」としての活動を行いたい。引き続きよろしくお願いします。」
皆勤賞の福本浩之さんの言葉。「皆勤賞を頂いた。ここに毎回、時間をさいて何のために来ているか。石田梅岩の研究・都鄙問答を読むためではない。当時の平民は教えられる機会が持てなかった。梅岩は神道を教えるために儒教、仏教(禅)を学んだ。私達の今と同じだ。いろいろな学びを得て、広がりをみせ、自由に考えることができる。学校の勉強とは違う。清水さんの松柏舎構想は善いことだ。他の人が出てきて諸舎を作りたいと言ってもよい。今日が、その始まりのような気がする。」
皆さんからのコメントにも感動しました。発言(順不動)の一部を記載します。
・昭和30年代から、竹中靖一先生に心学を学んできた。
・松下幸之助に心学の教えが入っている。元松下の平田雅彦氏にお会いした。素晴しい方だ。『企業倫理とは何か~石田梅岩に学ぶCSRの精神~』を書いている。
・仲間より日本文化の源流は神社仏閣にありと聞き出版を目指した。結果として観光ガイドブックになったが、2冊発刊した。
・古事記の勉強が必要。梅岩は神道への思い入れが強い。
・昨年、初めて心学に出合ったときは大変難しいと思った。更に深く自ら学んでいきたい。
・この会に参加する理由は、目先のブレがなくなること。普遍的な真理に近づける。自分の心の中を明らかにできる。
・最初は『都鄙問答』が解らなかったが、10回、20回、30回と続ければわかってくると思う。
・SDGsの勉強会に行った。家庭でもできることを、実践していきたい。
・神話を学ばない国は滅びると聞いた。
・石門心学連絡協議会に賛同する。
・心学朱印帳を作るとよい。180舎を順に回れば、四国88カ所より多い。
・宮本武蔵の鍛錬道(千日を鍛、万日を錬=30年)ではないが、33年を超えた時から不思議な出会いが勝手に運ばれてきて、今ここに居る。できる限りこれからも来たい。
・梅岩の人に対して誠実、真摯、真っすぐで清いところに、感銘を受けた。いかに自分で自分を正していけるかを問われている。
・毎回難しいが、輪読で梅岩に触れていくだけで嬉しい。
・皆さん、一人ひとりの言葉や考え方に接することが大きな喜びだ。
・ここは清水さんのもとに集う求道の場だ。良いことは伝えていきたい。
・会員の発行する環境社会新聞には読者の欄があるので、フリーに投稿してください。
・梅岩関連の本を読み、生家を訪れた。皆の為に伝えていく使命がある。
・4月3日、高槻市富田公民館にて13時~17時「結びの会」を開催(無料)。地球温暖化防止の会で、「石門心学を学ぶ」も含む。
以上、本日のディスカッションでした。
上記以外の本日の講座内容は次の通り、充実した2時間でした。
1.瞑目静坐、梅岩語録唱和
2.前月『都鄙問答』「鬼神を遠くと云う事を問の段」を振り返って
3.これまでの3年間の梅岩力講座を振り返って
4.今月の心学の光被
(1)心学風土記26「信濃の国、各地に残る史蹟」
(2)古田 紹欽「『都鄙問答』をめぐって」(『石田梅岩の思想~「心」と「倹約」の哲学~』ぺりかん社)を読む
(3)清水の寄稿「石田梅岩の真髄と、現代に伝承される石門心学」(抜粋)
5.連絡事項
(1)大和梅岩力講座
4月から引き続き、第4期が始まります。どうぞご参加ください。
【日程】第4月曜日、18時~20時
4月22日(月)、5月27日(月)、6月17日(月)=第三月曜日、7月22日(月)、8月26日(月)
【会場】大阪市中央公会堂(大阪市北区中之島1丁目1番27号 TEL:06-6208-2002)
(2)梅岩先生開講290年行事
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